歯科医院で相談件数が多い治療

近年、歯科医院では歯周病治療の相談をされる方が増えています。この歯周病とは、歯に付着したプラークに含まれる歯周病菌による感染症です。具体的な症状としては、歯茎の腫れ、出血、そして最悪の場合、歯を失ってしまうことになります。また、口の中だけでなく、歯周病菌が体内に入り込むことで心筋梗塞・細菌性心内膜症・脳卒中・早産による低体重児出産などのリスクも有ります。

ほとんどの方は、きちんと歯を磨いているので歯周病ではないと思い込んでいます。しかし、この歯周病は日本人の成人のうち約8割がかかっている国民病です。歯科医院では、歯周病治療として色々な方法を提案しています。まず、初期の段階の歯周病の場合、スケーリング・ルートプレーニングという治療が行われます。

これは、歯科医院専用の器具を使用して、歯根や歯周ポケット内のプラークや歯石を除去していくものです。一週間に一回くらいのペースで治療を受けて、歯根や歯の表面をなめらかに仕上げます。また、重度の歯周病の場合、フラップ手術が行われます。これは、歯茎を切開して歯周病菌に冒された周辺の歯周組織を除去する治療です。

その他にも、歯茎の組織を再生する治療も行われます。失った部分に薬剤を注入して、歯周組織の再生を促していきます。さらには、患者本人から採血した血液を遠心分離機にかけて作りだしたPRPを使用して、歯槽骨の再生を促す治療も行われます。治療方法は症状によって異なるので、歯科医院の先生ときちんと話し合うことが大事です。